粉瘤

ふんりゅう

粉瘤ついて

皮膚の下に袋(嚢腫:のうしゅ)ができ、その中に垢(あか)や皮脂まってしまうご病気です。

粉瘤ができやすい体質の方もおられますが、どなたにでもできます。

腫瘍の中心には黒く小さな入り口があり、内部には白色の悪臭のあるお粥のような角質や皮脂がたまっています。

袋の中には垢や皮脂がどんどんたまっていきますので徐々に大きくなっていきます。



細菌が入り化膿(かのう)してしまうと、大量に膿がたまり、腫れて強い痛みをともなうこともあります。

膿が急激に大量にたまると、粉瘤が破裂して内容物が出てくることもあります。

大量に膿がたまり、抗菌薬の内服で治療が難しい場合は切開排膿を行います。

粉瘤のイメージ図
粉瘤の臨床写真
粉瘤
感染性粉瘤の臨床写真
細菌感染をおこした粉瘤

粉瘤の治療

腫れが軽症の場合、抗生物質を内服して炎症を落ち着かせることができます。

膿が大量にたまり強く腫れている場合切開して袋にたまっている内容物(垢と膿)を外に出し、袋の内部をきれいにする必要があります。 

腫れが強い場合、炎症を起こした袋が周りの組織と癒着しているためきれいに切除することは出来ません
袋の切除を希望される場合、一旦切開して垢と膿を取り除き、腫れが落ち着いて2ヶ月程度経過してから切除術を行います。

粉瘤のその他の注意点

根治を希望される方は、炎症がないときに袋ごと切除することが望ましいです。
1〜2cm程度の小さい粉瘤であれば当院で切除可能です。

2cmを超えるものや、切除が難しい部位(耳や顔、体の張力が強くかかる部位)総合病院形成外科クリニックに紹介致します。

切除術は、皮膚の表面を切開後、袋を取り出し、皮膚を縫合します。

部位にもよりますが、切除1週間後に抜糸のために受診していただく必要があります。