サブシジョン
サブシジョンの治療効果
・萎縮性瘢痕(へこみのあるニキビ痕)を改善します
(*特に、ローリング型、深いボックスカー型のニキビ痕に有効です。)
サブシジョンについて
ニキビの慢性的な強い炎症が続くと、線維化と言われるコラーゲンの塊が皮膚の下のに形成されます。
ニキビ肌の方の皮膚が硬く厚ぼったくなるのはこのためです。この線維化が局所的に強く生じると、盛り上がったり、ひきつれを生じてクレーターのように凹凸が目立つようになります。
範囲の広い浅いニキビ痕にはダーマペンやポテンツァによる施術が適していますが、皮膚に線維化を生じたことで皮膚が下に引っ張られてへこみができている場合は、浅いニキビ跡のへこみでもダーマペンやポテンツァによる治療効果がない場合もあります。また、深くニキビ痕がへこんだ部位はダーマペンやポテンツァだけでは治すことが難しい場合が多いです。
その際に有効な治療法がサブシジョンです。
サブシジョンは皮膚の下にあるニキビ痕の固くなってしまった組織(コラーゲンの塊である線維化)を針で切り離し、へこみ部分を上に持ち上げる施術です。
特に、ローリング型と呼ばれる凹凸が目立つタイプのニキビ痕に適した治療です。
*サイズが大きめの深いボックスカー型のニキビ痕にも効果があります。
【ニキビ痕の種類について】
ニキビ痕のへこみには主に3種類あります。
・アイスピック型:点状で小さいのですが、奥に深く先細りしているタイプのニキビ痕です。
・ボックスカー型:凹という字の形のようなくぼみができ、底面は平坦なタイプのへニキビ痕です。
・ローリング型:皮下に線維化した固い組織(瘢痕組織)が作られ、それが下に皮膚を引っ張りくぼむタイプのニキビ痕です。サイズは大きいですが滑らかなのが特徴です。
【サブシジョンの施術方法】
【サブシジョンで使用する針について】
当院では、カニューレと呼ばれる先端に丸みのある長い針を使ってサブシジョンを行っております。
カニューレを使用することによって皮膚へのダメージを減らすことができ、施術後の内出血やヒアルロン酸充填時の血管詰まりのリスクが大幅に軽減します。
サブシジョンとヒアルロン酸の併用
サブシジョン単独で治療を行う方法と、ヒアルロン酸注入を同時に併用する方法があります。
サブシジョンでできた隙間をヒアルロン酸で埋めることで、へこんだ皮膚を上に持ち上げると同時に、サブシジョンで切った硬い線維がくっついて再度閉じてしまうことを防ぎます。
ヒアルロン酸を併用することでサブシジョン1回あたりの治療効果(へこみの改善効果)を高めることができます。
注入したヒアルロン酸自体は半年ほどで体に吸収されてなくなりますが、注入したヒアルロン酸を足場にして自分の組織で産生したヒアルロン酸が追加されるため、半年経ってもその効果が完全に消失するということはありません。
サブシジョンと同時に併用する場合は柔らかいヒアルロン酸を用います。
リジュランSについて
リジュランは、細胞を活性化する働きを持つサーモンから抽出した “ポリヌクレオチド:PN” を含有した製剤です。ポリヌクレオチドには、毛細血管の循環促進、抗炎症作用、DNAの再合成など様々な効果があり、真皮層にある線維芽細胞などへ働きかけてコラーゲン産生を強く促す効果もあります。それにより、自分の細胞を活性化させて、内部から血管と皮膚組織を再生・修復しお肌の若返りが期待できます。
サーモン由来のPNは、人間のDNAと非常に似通った構造を持っているため安全性が高く、副作用などのリスクも非常に少ないです。
リジュランSは自己修復力を活性化し、ニキビの炎症を繰り返して硬くなったお肌や傷痕を柔らかくし、ハリを出して凹凸を滑らかにしてくれます。
ニキビ痕や傷痕のへこみ、水痘でできたへこみなどに有効です。
起こり得る合併症
【サブシジョン】
内出血、感染、腫れ、むくみ、痛み
針刺入部の瘢痕(しこり)、陥凹(へこみ)
*痛みや赤みは数日、腫れは3〜7日、内出血は1〜2週間程持続することがあります。
【ヒアルロン酸充填】
むくみ、腫れ、感染、血管塞栓による合併症(血流不全、皮膚潰瘍など)、遅延性アレルギー反応(腫れや痛み)、肉芽腫形成(免疫反応で生じるヒアルロン酸の塊)
*遅発性アレルギー反応、肉芽腫形成は数ヶ月〜半年経ってから生じる可能性があります。
【リジュランS】
内出血、コラーゲン産生によるぼこつき、感染、腫れ、むくみ、痛み
施術料金
サブシジョン | 1回料金 (税込み) |
---|---|
*サブジションは施術範囲で料金が異なります。 *1箇所の料金となります。 | |
1×1cm | 11,000円 |
2×2cm | 22,000円 |
3×3cm | 33,000円 |
4×4cm | 44,000円 |
5×5cm | 55,000円 |
6×6cm | 66,000円 |
7×7cm | 77,000円 |
ヒアルロン酸注入 | |
1x1cm 〜 2×2cm (ヒアルロン酸0.5cc以下) | 15,000円 |
3×3cm 〜 5×5cm (ヒアルロン酸1本1cc使用) | 25,000円 |
6×6cm 〜 7×7cm ヒアルロン酸2本2cc使用) | 40,000円 |
リジュランS 1cc 1本 | 35,000円 |
リジュランS 1cc 2本 | 60,000円 |
*施術料金には、局所麻酔、穿刺針、カニューレ針の代金がすべて含まれます。
施術の流れ
*サブシジョンには先端が丸く鈍い針(カニューレ)を使用します。
それにより内出血のリスクを軽減し、組織へのダメージを最小限に留めます。
・来院後、洗顔していただきます。
*施術当日はノーメイク、もしくは、可能な限り薄めのお化粧でご来院ください。
サブシジョンを行う範囲に局所麻酔を行います。
小さな穴を開け、カニューレ針を刺入します。
皮下の硬い組織(線維・癒着)をカニューレ針で切り離します。
*麻酔が効いていますので、処置の際に痛みはありません。
空いた隙間にヒアルロン酸注入を行います。
ダウンタイム
サブシジョンの範囲により程度の差はありますが、内出血は生じることが多いです。
内出血が生じた場合、1週間〜2週間ほど紫色や黄色になりますが、最終的には吸収されて消えます。
また、腫れぼったい感じや軽い痛みが数日続くことがあります。
洗顔、化粧は針穴を避ければ当日から可能です。
サブシジョンは皮膚の下を針で傷つけることになるので、ケロイド体質がある場合などには皮膚が傷痕の反応を起こして厚ぼったくなることが稀にあります。
サブシジョンを受けられない方
・妊娠中、授乳中の方
・抗凝固薬、抗血小板薬など血液をさらさらにする薬を内服中の方
(ワーファリン、リクシアナなど)
・局所麻酔(キシロカイン)アレルギ−の方
・ケロイド体質の方
・膠原病、重度の糖尿病をお持ちの方
よくある質問
Q: どのくらいの間隔で何度サブシジョンを受けたらいいですか?
A:
ニキビ痕の状態によります。1回で十分な効果が出ることもありますが、1〜2ヶ月間隔で3回程度治療を繰り返すこともあります。治療効果やご希望に応じて、治療を継続するかどうかを決定します。
浅いニキビ痕の場合は、他の施術をおすすめすることもあります。
Q: どのようなニキビ跡に有効ですか?
A:
ローリング型のニキビ跡、ボックスカー型のニキビ跡に有効です。
アイスピック型のニキビ跡には効果がでないことが多いです。
Q: サブシジョンは痛みがありますか?
A:
施術中は局所麻酔を行うため、サブシジョン自体の痛みはほとんどありません。局所麻酔を行う際に、針が刺さるときのチクッとした痛みや麻酔が浸透する際の軽い痛みがあります。
Q: サブシジョン単独でニキビ痕の治療は可能ですか?
A:
サブシジョン単独でも効果は期待できますが、再び癒着が起こることがあります。そのため、癒着を防ぎ、さらに効果を高めるためにヒアルロン酸の充填を併用することをおすすめしています。
また、リジュランSを使用することでコラーゲン産生を促すことができるためより効果を実感いただけます。
Q: 施術後、気をつけることはありますか?
A:
施術後は炎症反応で肌がデリケートな状態になっています。色素沈着を防ぐために、翌日から日焼け止めをこまめに塗ってください。メイクは翌日から可能ですが、赤みや痛みが強い場合は治まってから開始することをおすすめします。
Q: 施術を受けた日は入浴できますか?
A:
当日は出血しやすいため、入浴はできません。翌日からシャワー浴は可能です。赤みが引くまでの2〜3日はぬるめのシャワー浴に留め、施術当日から保湿をしっかり行いましょう。アルコール成分やピーリング成分の外用剤は避けてください。